泰山木画(明治時代初期洋画 『国華余芳』関係資料)
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明治時代初期 64センチ×47センチ 水彩画
明治12(1879)年5月から約142日間にわたり、印刷局長得能良介はお雇い外国人として日本の紙幣や証券の印刷を手がけたエドアルド・キヨッソーネら12名を随行し、近畿地方を中心に古美術調査旅行を行った。この調査旅行は当時、日本の美術品の海外流出が多かったことから、文化財の記録をきちんと採ることが目的でこの成果をまとめたものが「正倉院御物」「伊勢内外神宝部」「古書之部」の三部からなる『国華余芳』として印刷された。この『国華余芳』序文によれば膨大な量の古器物の写真を撮影し、またカラー写真が無かったことから肉筆模写も行われたようだ。本品はこの『国華余芳』関係肉筆資料と同時に市場に出現しており、そこに含まれていた正倉院蔵品と思われる笛の超精密模写画と全く同じタッチで描かれている。参考に『国華余芳』の図版を掲載する。余談だが泰山木は明治初期に日本へ渡来しており、当時珍しかったこの木を画家がテーマとしたのは自然な成り行きだったと思われる。下部に薄いシミ汚れありますが鑑賞にはそれほど影響ありません。